言葉遊び。

新大阪駅のコンコースを歩いていたら、背中に「アベ政治を許さない」という貼り紙を着けて歩く人を見かけた。面白いなあと思っていたが、ふと、このフレーズの主語は何なのだろう、と考え込んでしまった。耳触りの良いフレーズではあるのだが、よくよく考えてみると意味が分からない。まあスローガンというのは得てしてこういうものなのだろうか。

同じように疑問に思ったのが、「オール○○」という表現。先日の宜野湾市選挙は、与党寄りの候補者が、いわゆる「オール沖縄」と呼ばれる野党寄りの候補者に圧勝した。負けた方が「オール」と名乗っていたとは滑稽なことだ。「オール」というフレーズを付けていれば、有権者を巻き込むことができると思ったのか。それとも少数集団が内輪で慰め合うために「オール」という冠言葉を使ったのか。いずれにせよ、「オール」という言葉は実態とかけ離れた虚像だったということだ。

与党も決して褒められたレベルではないが、対抗勢力の言葉遊びのレベルはもっと低い。与党がいろいろと失策を重ねていても支持率が落ちない理由はこのあたりにあるのではないかと思う。