介護。

実家で暮らしているおばあちゃんは87歳になる。去年は体調を崩して入院するなど、失礼ながらもう風前の灯火では、、という状態ではあったが、今年に入ってすっかり調子を取り戻した。食欲も旺盛、会話も増えており、日常のほとんどのことは自分でできるまでに回復している。

とはいえ、さすがに要介護度は進んでいるので各種介護サービスを利用している。2箇所のデイサービスに週5日朝から夕方まで通い、デイサービスのない曜日にも病院に通うことが多い。さらに月に1〜2回は2泊3日から4泊5日程度のショートステイが入るので、おばあちゃんも大忙しである。それだけ家を空けていれば、介護をする側の負担もずいぶん軽くなるのだろう。

ただ、いまの手厚い介護システムを垣間見ていると、将来も同じようにはいかないだろうなぁと思わざるをえない。人手不足が深刻化しているのに加え、この4月から介護報酬が削減されている。はっきりと言えば、今後は介護システムの質は低下し、同じレベルのサービスを受けるための利用者負担は増えていくことが明らかである。10年後を想像してみると、年金問題よりも世代間格差よりも介護の問題が1番切実になっているのかもしれない。