二郎系うどん。

ムスコを連れて四国の親戚のところへごあいさつ。実に4年ぶりになる。丸1日の長距離ドライブはドライバーの僕も疲れたが、ベビーシートに座らされたムスコもさぞかし疲れたことだろう。

早朝に四国に上陸して立ち寄ったうどん屋。開店直後というのに長蛇の列。そして列の先にある店はどう見てもただのバラックだ。バラックのなかに製麺所があり、おじさんが麺を打ちおばさんが麺を大鍋で茹でている。列の終点はおばさんのところで、「大か小か?」と聞かれて答えるのみ。モタモタして答えられずにいると「どっちや?」と容姿ない声が追撃してくる。おばさんは答えられた量の麺を鍋から上げてさっと冷水にくぐらせ、器に入れて渡してくれる。そこからつゆを注いだり、麺を温めなおしたり、トッピングを乗せたりするのは全てセルフだ。食べ終わった後で器を返す時に自己申告でお会計となる。

この注文シーンはさもラーメン二郎のカウンターのような緊張感漂う場所だ。最近はやりのおもてなしなどなく、あるのはただ美味しいうどんを提供するということだけ。ただそれでも充分な満足感を抱えて店を出ることができるのは凄いとしか言いようがない。味だけで客を黙らせるとは、なんてカッコ良いのだ。