自動運転。

Googleが自動運転車を開発している 、という話は昨年の半ばごろからがぜんhotになってきた。僕も未来に向けたイノベーションのひとつとして実用化を楽しみにしている。

個人的には、自動運転車の開発は進んでいるのに、なぜ自動運転電車(ないしはディーゼルカー)の話が進まないのだろうか、という疑問はある。むろん、モノレールやニュートラムといった軌道交通では古くから自動運転が実現しており、車両の一番前には誰も座っていないのだが、線路の上を走る電車の運転席には、あいも変わらず人間が座り、きょうも何千何万人という運転士が、わずか数センチの誤差で停止位置に電車を止めるという神技を当たり前のように繰り出している。

不意に線路に飛び出してきた障害物に対処するためだとか、多くの人の命を預かる電車だからこそ自動運転に任せられないだとか、はたまた既に多くの運転士を雇ってしまっているからだとかいろいろ理由はある。ただ、最大の理由は乗り心地にあるのではないかと僕は考えている。

実は東急目黒線東京メトロ南北線では既に運転の大半が自動運転になっている。僕もよく使うのだが、駅に停車する時や、駅間で停止信号が出た時のブレーキが機械的で、よくよろけてしまうのだ。このあたりの微妙なハンドルさばきをコンピュータは身につけることができるだろうか。ダイヤの乱れの対応よりも、障害物の察知と回避よりも、ハードルは高いように思う。