壁の花。

出勤前はムスコと一緒に「おかあさんといっしょ」を観ているのだが、どうしても気になることがある。スタジオでおにいさんとおねえさんが子どもたちと歌やダンスをしている場面だ。ほとんどの子どもたちはおにいさんやおねえさんの周りに集まって一緒に歌ったり身体を動かしたりしているのだが、結構な確率で、その輪から外れて壁ぎわにぽつんと立っている子の姿が画面に入ってくる。女の子よりも男の子であることが圧倒的に多い。女の子の場合は2,3人で壁ぎわでごにょごにょ喋っていることが多くて、女の子らしいなぁと思う。

ぽつねんと立っている子どもの姿を見ると、自分自身の小さい頃を見ているようでなんとも複雑な気持ちになる。幼い頃の僕は友達には恵まれていたが、1人でいることが好きな子どもだった。幼稚園のおゆうぎの時間、クラスのみなが教室をぐるぐる走り回っている片隅で、名前も知らない女の子と2人でもくもくと工作をしていた記憶がいまも残っている。

恥ずかしがりなのか、その場の雰囲気に萎縮しているのか、それともみんなが踊る姿を見るのが楽しいのか、理由はみなそれぞれなのだろうけど、壁ぎわに立っている子のことを、大丈夫だよ、それでもいいんだよ、と優しいまなざしをかけてしまう自分がいる。