試乗【アウトランダー】③。

2日間での走行距離は約110キロ。2日目の走行でほぼ電池は使い果たした。ディーラーへの返却前に給油すると、わずか1.5リットルで満タンに。普段の街乗り、買い物程度であればほとんど電気のみで走ることができそうだ。

最後にアウトランダーならでのメリットを。今回実際に使うことはなかったが、電気自動車だけあってこのクルマには給電機能が着いている。さらにエンジンが発電機の役割を果たすので、ガソリンを満タンにしておけば、このクルマ自体が一般家庭の10日分ほどの電力を蓄える電池となり得る。アウトドアにも使えるし、災害時にも力を発揮する。

三菱自動車と言えば正直リコールのイメージも強く、国内でも影の薄い存在ではあったが、アウトランダーについてはプリウスやリーフよりも競争力のあるクルマである。欲を言えばもう少し急速充電のインフラが整えば良いのだが、現状でもわざわざ買う価値のあるクルマだと言える。そもそも欧州ではアウトランダーは電気自動車の一番手として認識されているのだ。三菱自動車自体、スバルやマツダと同じくニッチな路線で十分勝負できると思うし、両社のように市場でもっと評価されてもいいのではないか、とも感じた。