桜土浦。

3年ぶりにつくばに足を運んだ。なんだかんだで遠のいてしまっていたのだ。仕事の関係もあり、これからはちょくちょくつくばに行く機会も増えそうなのである。

行きはつくばエクスプレスである。エクスプレスに乗ると必ず窓から外の風景にくぎ付けになる。なじみのある風景がどんどん変化していくさまを見ているだけで楽しい。つくばが近づいて学園線をまたぐ頃になると懐かしさでしみじみとしてくる。

用件を終えて帰りは高速バスにした。これまた思い入れがあるのだ。もうすっかり日が暮れた東大通りから桜土浦インターを通って常磐道へ。高速に乗ればもう30分ほどで隅田川越しに東京の灯かりが見えてくる。やがて宝石をちりばめたような夜景が右手に広がる。

筑波大学オープンキャンパスに来た帰り、東京から大阪に帰る夜行バスに乗るために高速バスに乗って、首都高から東京の夜景を初めて見たのはもう15年前のことになる。高校3年のあの時の夜景、それをキラキラ目を輝かせて見ていたことは、今も鮮明に記憶に残っている。それから本当にいろいろあったけど、あそこからなにもかもが始まったんじゃないかと思っている。32歳のおっさんが、その時と変わらぬ夜景を見た。思えば遠くに来たもんだ。