ネレナニズム。

小さい頃遠足の前夜になかなか眠れない、というのはよくある話だが、大人になっても登山やマラソンの前夜はワクワクしてなかなか眠れない。たいてい翌朝の出発は早いし、体調に影響が出るのでしっかり睡眠を取らなければと思うのだが、そう思うほどにますます眠れなくなってしまう。頭のなかでは翌朝以降の細かいことが次から次へと浮かび、いつしか想像と夢の中の区別が自分でも分からなくなる。ようやく眠れたとしても、すぐに鮮明な夢を見てしまい、眠りは浅くなる。

登山であれば、チャレンジする山の難易度が上がるのに比例して、胸が高鳴り眠れなくなる。翌朝になって足を踏み出してしまえば、気持ちは落ち着くのだが、どうにも前夜の興奮は抑えられない。回数を重ねたから慣れるというわけでもないのだと思う。お酒に頼ってみても効果はなく、翌朝はいつも頭が重い感じで目覚めることになる。

山に登ることもめっきりなくなり、マラソンも今年からは行けるかはわからない。最近同じように興奮して寝付けないのは、仕事でよっぽど大きな入札を控えた前夜くらいだろうか。今年は仕事以外でも、前夜からワクワクして眠れなくなるようなことがあればいいなと思う。悩みごとならまだしも、ワクワクして寝付けないのは苦しくも楽しい経験だ。