商い。

商いには2つの種類しかない。「競争が激しい商い」と「競争が激しくない商い」である。俗にレッドオーシャンだとかブルーオーシャンだとか言われる。どちらが儲かるかは一目瞭然に見えるが、意外にも単純に後者が儲かるとも言えない。市場規模の違いから絶対額では前者のほうが額を取れることもあるし、後者のマーケットで商いができたとしても、どん欲に儲けを取りにいかない、という考え方もある。そもそも金銭的な儲け、という単一的な指標で商いを計りにくくなっているのが今の世の中だとも思う。

今僕の属しているマーケットでは、レッドオーシャンな環境があまりにも長く続きすぎたがために、競合他社のマーケットからの退場が進んでいる。これをライバルの減少とみて喜ぶべきなのか、他社がマーケット自体の消滅を見越して賢い選択を取っているとみるべきなのか、僕にも先行きは見極められないでいる。先行き次第によっては僕自身のキャリアプランも転身を迫られるだろう。

こんな時こそ、自分の感覚に問うてみるべきなのだと思う。いくらロジックを立ててみても、そのロジックが自分の感覚とずれていれば自分のなかでものごとの選択判断をするにあたって腹に落ちることがない。感覚に素直に従って行動すれば、たとえ悲惨な運命を迎えても自分で納得して受け入れられる。年末までの時間はその感覚を磨く時間になると思う。