若者。

働けど働けど新しい仕事が降ってくる。残りは明日やろうなんて思っていられない。今日やれることはやりきって帰らなければ、明日には思ってもみなかった方向から仕事が飛んできてたちまちパンクしてしまうからだ。この時期は致し方ないとはいえ、ピーク時を迎える度に、退廃的な気分になってしまう。早くこの時期から抜け出して深呼吸しなければ。

★★★

そんななかで今クール唯一見ているドラマが『若者たち』である。若手女優、俳優のなかでも本格派にカテゴライズされる顔ぶれが並んでおり、それなりに見ごたえがあるのだが、同時になんとも言えない違和感がある。若者とはなんだろうか、という問いが消えない。

僕はちょうど妻夫木聡瑛太と同世代になるが、僕もまた若者なのだろうか。ひと昔前と比べれば、30代はおしなべて若者と呼ばれるようになった。昔ならば30代になればもう若者ではなくおじさんとしてドラマでは描かれていたし、20代前半で一仕事成し遂げてしまう人も少なからずいたように思う。全体的に世代感覚にズレが生じている。

僕らは長く働くことを余儀なくされて大変な世代ではあるけれど、その分今の社会には、より長く若者として扱われ、ある種の責任を背負わずに、ゆっくり成長できる素地があるように思う。悪いことばかりではない。