朝日。

八月もはや終わり。もう心のなかはすっかり秋モードである。好きな季節がやってくるので気持ちは湧き立つ。

出張時はもっぱらアパホテルに泊まっているのだが、昨日は小さな驚きがあった。ひいひい言いながらチェックイン手続きをしてエレベーターホール前の無料配布用の新聞を取ろうとすると、積まれていた新聞の束が朝日新聞から読売新聞に変わっている。そう言えばアパの社長が朝日新聞の記事に痛烈な批判をしていたな、ははぁそういうことね、とつぶやいた。アパグループ全体で朝日新聞の無料配布をやめたとすると、発行部数としては1万部以上の減少になるんではなかろうか、と野暮な計算をしてみたりもする。

世の中の空気は、朝日新聞の報道姿勢に対して疑念を抱き始めている。真実がどうなのかはわからないが、朝日新聞の報道スタンスの意図が明らかにされず、読売や産経といった他紙が仕掛ける攻勢にやられるままの状態が続いている。週刊誌のバッシングも激しい。もっとも、週刊誌はことの真実よりも売れるかどうかの目線で記事を書くし、事実いまの空気では、朝日を叩けば売り上げが伸びるのだろうが。

本質が理解できていないままに(本質を理解するだけの事実も提供されないままに)、なんとなく朝日はダメだ、というムードが広がっているが、これはいつまで続くのだろうか。ムードが反転するまで朝日は耐えられるだろうか。空気というのは怖いな、とつくづく思う。