男子①。

映画を観るにせよ本を読むにせよ、本当に自分のなかに吸収するにはそれなりの時間がかかる。僕の場合、心身がフレッシュな状態で鑑賞して、さらにひと眠りしなければ自分のなかに印象が定着しないように思う。そういう意味では、まとまって映画や本に触れられる時間が取れるということは僕にとって貴重で幸せなことだ。

そして父になる』と『アナと雪の女王』を立て続けに観た。一昨日の『風立ちぬ』とあわせて、男の生き方、が3つの作品全ての底に流れるエッセンスではないかと個人的に感じながら、3つの作品を吸収しようと試みた。

乱暴にまとめれば、『風立ちぬ』は男が自分の好き勝手に生きていた話であり、男の(もっと言えば宮崎駿の)妄想を具現化した都合のいい話である。それが『そして父になる』では、自分の思う通りに好き勝手にものごとを運べずに苦しみ、その果てに答えを見出す男の姿が描かれている。男が都合よく生きられる世の中はとうに終わっていることを思い知らされるのだ。さらに『アナ雪』では、はっきり言って男は添えものでしかない。ハンスのようにろくでもない悪者として、もしくはクリストフのようにストーリー上貢献した者も王子様のポジションとはほど遠い扱いで終わるのだ。(明日へ続く)