朋友。

先週出張先で昔からの友人と久しぶりに会った。彼とよく話すようになったのはもう12年も前のこと。大学の寮の彼の部屋に用もないのに入り浸っていた。彼の部屋の匂いすらまだ覚えている。その部屋で音楽をかけながら、当時僕が知らなかったことをいろいろと教えてもらったり、好きな人への思いを募らせたり、いろいろここに書けないこともした。

100%なんでもというわけではなかったけど、遠慮と恥の波長がずい分と合致していた彼とは断トツにお互いのいろんなことを打ち明けたように思う。そこまでいろいろと打ち明けてしまうと、なんだかひとつの脳を2人で共有しているような気になるものだ(少なくとも僕はそう思っていた)。不思議なもので、そうなると彼に顔を見られるだけで自分がなにを考えているのか見破られるのだ。

12年前をピークにして、その後は細く長く繋がっている感じではあるけれど、一度同化(?)しただけのことはあって、結構久しぶりの再会にもかかわらず、すぐにぐっと距離が縮まる感覚があって、なんだかほっとした。やることも環境も嗜好もそれぞれに変わっていくけれど、生き方はお互いもうそんなに変わらないんだろうな、とつぶやいた帰り道。