財布にまつわるエトセトラ。

以前何度か暗算が特技だったことについて書いたことがあるが、僕にはそれに派生する妙な癖がある。財布のなかの硬貨を減らしたい、という癖だ。

普段スーツやチノパン、夏ならば出かけない限りハーフパンツばかり穿いている僕にとって、財布は2つ折り以外に考えられない。すぐそこまでの買い物ならば小銭入れを用意すればいいじゃないか、と思う向きもあるかもしれないが、小銭入れをというのはなんともおっさんのイメージがあって持とうと思えない(いや、既におっさんなのだが笑)。

ということでいつも2つ折りの財布を持って出かけるのだが、このタイプの財布は膨らみやすい。カードの厚みとコインケース部分の厚みに、財布の皮の厚みが加わって、少なくとも3センチくらいまで膨らんでしまう。ボトムになにを穿いていても財布の存在感は大きい。きつめのジーンズを穿いている時など、ポケットから財布を取り出すのも一苦労だし、ハーフパンツのポケットに入れて走ろうものなら、財布の重みがゴムに伝わってパンツがずり落ちそうになる。

というわけで、財布を軽くしたいという願望は強い。もう10年以上カードをできるだけ持たないようにしており、ポイントカードの類いは全く持っていない。なんとレンタルビデオのカードも持っていない。キャッシュカードとクレジットカードは一枚にまとめている。しかしながら、マイレージカードやらなんやらでカードは最低10枚弱は持たなければならない。それならばあとやれることは硬貨を減らす、ということくらいしかないのだ。

買い物をする時は極力お釣りが少なく、かつコインケースに硬貨が残らないように出す。例えば483円のお会計に対して503円を出す、などというのは当然で、768円のお会計に対して、1323円出したりもする。店員さんは一瞬はぁ?という表情になるが、レジを叩いてみると驚きの顔に。お釣りは555円になる。この瞬間はなんとも言えぬ気持ち良さがある。この場合、323円分の8枚の硬貨を出して、戻ってくる硬貨は3枚、実にコインケースから5枚の硬貨を減らしたことになる。気持ち悪いと思われても仕方ないが、財布のなかの硬貨の合計額と枚数は大抵頭のなかに入っている。

さらに気持ち良いのは、財布のなかの硬貨が一掃される時である。コインケースに硬貨が348円残っていたとすると、買い物で下3ケタが348円になるようにできる限り買い物をしたい、という衝動に駆られる。といっても大抵はうまく会わないのだが、駄菓子などを買って微妙な調整を行い、ぴったりと硬貨が一掃される時が2〜3ヶ月に一度はある。お会計の時にコインケースをひっくり返して硬貨を全部手の平にぶちまけ、それを数えもせずに硬貨受け台にジャラッと置いて、ちょっとドヤ顔でお会計を待つ。コインケースに硬貨は1枚もない。この時のささやかな達成感ときたら!(なんと小市民。。)

しかし暗算が間違っていて、お釣りが999円返ってくるというなんとも恥ずかしい、最悪なケースもたまにあったりもする笑。