ホリデイその2
前回に引き続き、クラブメッドの話を。
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日本人GOがディナーを用意してくれた、という話をしたが、チェラティンの施設には、男性1人女性6人、合わせて7人の日本人GOがいる。施設全体でのGOの人数は100人くらいだろうか。加えて、厨房や清掃、造園管理といったマレーシア人の現地スタッフが数十人いる。彼らはすぐ近くの専用宿舎で暮らしている。プーケットやビンタン島、バリならまだしも、チェラティンに関してはショッピングモールのあるようなまとまった規模の街までは車で1時間近くかかり、さながら陸の孤島のようである。職住近接ではあるが、逆に言うとプライベートが存在しない。平常のタスクの他に、GOどうしでショーの練習もしなければならないし、気分が乗らないからといって宿舎にこもっているわけにもいかないし、休みの日にも呼び出されることもあるだろうし(そもそも休みだからといって出かける場所もあまりない)、なかなか大変である。毎日がパーティーというクラブメッドのノリが好きでなければ、精神的にきつくなりそうだ。
そしてGOはたいてい半年から1年のスパンで各リゾートを転々と異動していく。2,3年と割り切ればやれないこともないだろうが、それ以上続けていくのは厳しいだろう。そんなこともあって、ほとんどのGOは20代であり、30代になればマネージャーのポジションに収まることが多い。
日本人のGOは7人と、全体の1割くらいいるのだが、ではGM(お客)はというと、定員が400人くらいのなかで、10人くらいしかいない。一番減った時で5人になった、と思われる。対して、韓国や中国からのGMは数十人単位でいるし、台湾からはチャーター機を飛ばして100人以上がやってくる。また、中東や同じ東南アジア圏からの富裕層もちらほら見られる。夏休みのシーズンになればもう少し増えるのだろうが、寂しい限りである。このチェラティンリゾートも、10年前や20年前までは日本人GMが一番多かったということだが。クアラルンプールまではエアアジアで安価に来られるわけだから、もう少し増えてもいいと思う。10年後はどういう構成になっているだろうか。
そんなわけで、日本人GOは必ずしも日本人でしかできない仕事をしているわけではない。日本人対応だけなら1人いれば充分である。普通に英語を話すなかで、自身のポジションを勝ち取っているというわけだ。このあたり、今の日本の立ち位置と日本人の生きていく術の縮図のように見える。
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さらに続く。