結婚の、その前のこと。

秋が深まりつつあるなか2日間の関西出張が終了。どうやらこれからはほぼ毎週関西に行くことになりそうだ。きょうはあいにく雨が降ったが、今の時期はスーツで歩いていても気持ちいい気候である。日本に四季があってよかったと思う。

★★★

最近、昔からの友人が立て続けに、結婚すること、ないしは結婚に向けて動き出しつつあることを知った。今さら嫉妬するような身分でもないので素直に嬉しく思う。機会を作ってお祝いさせてもらいたい。

僕の場合、結婚しようかなと頭の片隅で考えはじめてから、実際に2人の間で結婚することを合意するまでに、かなりの時間がかかったことを思い出した。といっても大半は僕がなかなか決断できず逡巡していただけなのだが。

うだうだと逡巡していた間は、他の誰かと天秤にかけていたわけでも、なにかと理由を付けて後回しにしようとしていたわけでもなくて、この人と一生涯を過ごす覚悟があるか、ということを考えていた。一度相手にコミットすることを決めたら、後はその相手と楽しい人生を創り上げることに真っ直ぐに取り組みたい、と思っていたので、日常のシーンから先のことまでできるだけイメージを膨らませて(しかしながら具体的な未来予想をしても仕方ない)、自分なりに考えていた。といっても、最後はよく言われるように勢いで決断するものであり、僕の場合は情けないことに背中を押されるまで決断できなかったのだが。ただ自分でじっくり考える時間があったのは今振り返ってもよかったと思う。

一生涯を過ごす覚悟があるかどうか考える、と言っても相手が自分に対してどんな幸せをもたらしてくれるか、と値踏みするわけではない。そのような一方がもう一方に依存するような関係ではなくて、自分がこの結婚を良くしていくんだ、という意思を持つことができるか、と自分に問うていた。時が経てば経つほど、よりよい結婚になれば理想だな、と思っていた。

そこから2〜3年が過ぎようとしている今、正直に言えば一緒に暮らすことで相手を幻滅させてしまっていることも多い。2人で一緒に創り上げたのは結婚式くらいであるが、これはスタートラインに立つ意思表明のようなものだったので、今のところは特になにか大きなことをするでもなく、日々淡々と生活を営んでいる。まだまだ始まったばかり。これからいろんなことがあって、真価が問われていくのだと思う。

やけに青臭い内容になったけれども、そんなことを思い出しながら、これから結婚しようとする彼らにの、覚悟を決めた瞬間を夢想してみる。おめでとう。お幸せにね。