this year is beginng for the future.

日頃はモニター越しに応援することが多くとも、最終戦だけはこの目で見届けたい。あれだけ暑い夏が続いたことが嘘のように、時間が遅くなるにつれてどんどん風が冷たくなるQVCマリンフィールド。

2010年から3年間にわたってチームを率いた西村徳文監督の最終戦でもあった。試合は点を取って取られての繰り返しで最後は惜しくも及ばずの敗戦となってしまったが、下手に勝って終わりよければ全て良しで幕を引くよりはこれでよかったのだと思う。久しぶりにヒットがつながって流れるような攻撃を見ることができ、スタンドも大変盛り上がったのでよかった。しかしながらこの乱打戦の主演が鴎のエースだったことは悲しかったが。

しかしながら平日であり完全な消化試合であるにもかかわらず外野スタンドは満員。内野スタンドも普段の土曜日並みに埋まっている。一時期と比べると人気に陰りが出て観客動員数も微減の状態ではあるが、チームの状況が悪くとも、不満を口走りながらもこれだけお客さんがスタジアムに通ってくる。そして、試合が終われば相手チーム(ファイターズ)の応援団とエールの交換、お互いのチームの応援の掛け合い(稲葉ジャンプとチキチキバンバンは楽しかった!)をして楽しむ。野球が好きで、パ・リーグが好きで、マリーンズが好きな人たちは全然減っていないんだなぁということに改めて気付いた。

そして最後に球団からの最終戦セレモニー。西村監督はいつも通りごく普通の挨拶であった。毎年スタートダッシュに成功しながら夏場以降お決まりのように失速する戦い方を見せられ、うんざりしないでもなかったが、最終戦の顔ぶれをみても西村チルドレンとでも言うべきここ3年で頭角を現した選手が非常に多いことは大いに評価されるべきだと思う。そして、最後には監督自身が責任をとって契約よりも1年早く身を引く決断をした潔さにも僕は拍手を送りたい。一昨年のシーズン3位からの日本一は、今振り返っても数十年に一度しか味わえないような興奮であったことは間違いないし、だからこそセレモニー自体も殺伐とした空気ではなく、ファンがみな穏やかに感謝の意を伝えるような雰囲気が生まれていたように思う。なんだかんだ言っていろいろと楽しめた西村マリーンズの3年間だった。監督もまずはゆっくり休んでもらえたらと思う。

さて来年のチームはいかに。監督選び、コーチ陣の体制構築、衰えの隠せないベテラン達(今江含む)をどう扱うか、伸び盛りの若手にどう経験を積ませていくか、新戦力の補強などなど、興味は尽きない。そして戦力外通告を受けた13人の選手が納得のいく第2の輝ける場所を見つけてくれることを願ってやまない。

今シーズンお疲れさまでした。ありがとうございました。