ダウン症出生前診断について。

昨夜は久しぶりに自宅で夕食を作って食べた。今週は外食が多く胃腸が疲れ気味だったのだが、昨夜の自炊もまた、調味料の配分を間違えたのか外食並みに濃い味付けになってしまった。食事を済ませると眠くなってしまい、ベッドでごろごろしてしまう。しばらくしてリビングから笑い声が聞こえなくなったと思ったら、妻もリビングのソファでテレビを点けながら眠っている。リビングの灯りを消して、金曜の夜は早々と終わる。

朝方にお腹が痛くなって目が覚める。どしゃ降りの雨が降っている。トイレに行って窓を開けると、雨は小降りになり、しばらく嗅ぐことのなかった土の濡れた匂いが漂ってくる。雨が降って生まれ変わった世界を感じながら、眠れずに仕事のことを思い出したりする。1時間以上目を覚ましていたが、そのうちに深い眠りに入る。妻が仕事に出掛けたこともほとんど覚えていない。窓に陽光が差して目を覚ます。喉に痛みを感じる。

★★★

ダウン症出生前診断の精度が上がるとニュースで聞いた。血液検査でかなりのレベルまで判定ができるらしい。出生前診断の運用については日本ダウン症協会が早速断固反対の意見表明をしている。

果たして我が家に子どもができたときに、出生前診断をするだろうか。そして陰性にしろ陽性にしろ、結果が出たときにどう思うだろうか。陽性だったとして、どのような選択を取るだろうか。

はっきり言うと現時点ではわからない。育てきれないと判断して中絶するかもしれないし、せっかく僕らを選んで産まれてこようとする命を選別する権利はない、摘むことはできないと考えるかもしれない。

言うまでもなく、ダウン症の子どもが産まれてきたから不幸ということはない。確かに長期的にわたって金銭的、精神的に苦しい思いをするのだろうけれども、そこに不幸しかない、という考え方をするのは間違っている。人それぞれ与えられた環境や運命に差はあるけれど、どんな過酷な運命を課せられたとしても、その運命をしっかり受け入れて、こね回して、しあわせを創りあげていく力というものがあると思う。

恵まれた環境にいてはいつまで経っても気付けなかったことに気付いて、心の在りようが変わることもある。どこまで医学が発展しようとも、100%の精度でダウン症を持って産まれてくる子どもを排除することはできないのだし、当事者になる可能性だってある。