ダイヤ改正と心理学の関係について。

きょうの大阪から神戸、兵庫県西部にかけての天気は、曇ったり晴れたり、はたまた天気雨が降ったりとめまぐるしく変わったが、夕方にはすっかり雲もとれて快晴となった。このところ東京でも快晴の天気に恵まれることがなかったので、久しぶりに西日を受けながら姫路の街を歩いた。姫路の街は来るたびに再開発が進んで、綺麗な建物が増えている。これだけの再開発を支える資金はどこから出てくるのだろう、と思う。世界遺産となった姫路城も、天守閣の修復が進んでいる。

★★★

久しぶりに実家に帰ってみると、最寄り駅に停車する電車の本数が少なくなっていることに気付く。ちょうどこの春にダイヤ改正が行われたのだ。僕の実家の最寄り駅は大阪環状線(東京での山手線にあたる)の駅なのだが、各駅停車の本数が減らされている。引き換えに、ここ数年で快速電車(この快速は他の路線に直通して奈良や和歌山、関西空港に行く)の本数が増え、快速電車については停車駅も増やされている。ということは、僕の実家の最寄り駅だけがここ数年で唯一と言っていいほど、電車の利用が不便になっているのだ。13時台を例にとってみると、大阪環状線では1時間に14本の電車が走っているが、うち特急が2本、快速が8本となっており、各駅停車はたったの4本しか走らない。以前は各駅停車が1時間に6〜8本走っていた。確かに大きな駅ではないが、他の駅と比較して極端に利用客が少ない駅でもないと思うので、これは少し悔しい。こうなった結果として、僕は心理学的な要因もあるのではないかと考えている。鉄道会社の判断として、沿線住民の要望を受けて快速の停車駅を増やしたり、快速の本数を増やしたりすることはたやすいが、逆に停車駅や本数を減らすことには非常に抵抗が強い(沿線住民からのクレームも発生しやすい)。長年そのような状態が繰り返された結果、快速はどんどん停車駅と本数が増え、その性質が各駅停車に近づいていく。その結果として「本当の」各駅停車の本数が減らされたり、停車駅のぐっと少ない新快速、特別快速、快速急行などといったさらに上位概念の種別の電車が生まれるのではないか、と考えられるのだ。こういった現象は大阪環状線以外にも私鉄などでもよく見られるように思う。(しかしながら田園都市線のように、混雑のひどい路線で、朝ラッシュ時の急行を廃止するといった例外的な事例もみられる)

また、関西の一部私鉄では電車本数が減るような事例もみられはじめている。地方だけではなく都市圏の郊外地域でも、高齢化の進行によって電車を利用する人が減ってきたり、人口そのものの減少が始まっているのだ。これはこれで非常に興味深い。