地図とダイヤグラム。

今朝のasahi.comで、「2つの蒲田駅結ぶ「蒲蒲線」設置検討へ」という記事を見つけた。東急電鉄が出資を検討しているらしい。確かにJR・東急の蒲田駅京急蒲田駅は徒歩10分以上離れているし、これが原因でJRや東急沿線から羽田空港へのアクセスが悪い。東急から羽田空港に乗り入れられるようになれば、東急が今後直通運転を予定している東京メトロ副都心線とも相互乗り入れを実施し、池袋やその先の東武東上線西武池袋線からも羽田空港への直通電車が運行される日が訪れるかもしれない。なんとも遠大な構想だけれども、夢があると思う。

★★★

ご存知のとおり僕は鉄道マニアで、ジャンル的には音鉄(発車メロディと走行音)と乗り鉄に偏っている(一時期鉄道模型に凝ったこともあったが、手先が絶望的に不器用なので断念)のだが、実は時刻表もかなり好きである。幼稚園〜小学生の頃の愛読書は時刻表だったといっても過言ではないくらい、何時間でも眺めていたそうだ。高度経済成長期以前のヴィンテージものの時刻表などを古本屋で見つけるとぞくぞくする。時刻表だけでなく、そのもととなる鉄道の運行ダイヤも好きだった。各駅停車や特急など、いろいろな種別の列車それぞれにストーリーがあり、それらが抜きつ抜かれつするさまを感じ取るのが楽しかった。

時刻表やダイヤグラムへの興味と共に、地理や地図マニアでもあった。この二つのものごとへの興味がクロスカップリングすると、「地図を見て、架空の鉄道路線を作り、その路線の架空のダイヤを作る」というなんともニッチな趣味が誕生するのだ。

その頃は東京のことなどなにも知らなかったので、大阪近郊の路線で作ってみたり(JR東西線阪神なんば線おおさか東線などはめでたく実現した)、北陸新幹線もおいおいは実現しそうだ。大阪から和歌山を通ってトンネルで徳島に抜けて、四国山地を横断して松山からまたトンネルに潜って大分までたどりつく、という四国新幹線の実現を妄想して紙に向かったこともあった。まるで日本列島改造論のような大げさな話だけど、日本がバブル経済の頃の勢いでずっと今まで突っ走っていたならば案外実現していたのかもしれない、とも思う。

こんなニッチな趣味に高じていたのは僕くらいだろうと思いきや、知り合いで20年前くらいに同じようなことをしていたというお人がいらっしゃったのでびっくり。時間が有り余っていなければこんなことはやろうとは思わないだろう。そんなこともしていたなぁと記事を読んで思い出して苦笑いした。