ありがとう、サブロー!

本日、千葉ロッテ サブロー⇔読売巨人 工藤のトレード。

サブローはゴールデンウィークに怪我を負ってから、この日までずっと二軍で調整を続けてきた。奥さんのblogにも、怪我自体は既に完全に治っているということが書かれていた。二軍の試合でも元気な姿を見せており、二週間前にはハンカチ王子こと斉藤祐樹からホームランも放っていた。奇しくもきょうはその斉藤の復帰戦、僕らファンは彼の一軍復帰もきょうのこの日しかないと信じていた。しかし彼は一軍のゲームが行われる札幌にも、二軍のゲームが行われる横須賀にも姿を見せず、突然のトレード発表となった。

サブローは千葉ロッテ選手会長、生え抜き17年の名実共にチームのまとめ役である。正直なところ、なぜと思わざるを得ない。客観的に見る限り、昨年の堀への処遇といい、このチームのフロントの長年の功労者への仕打ちはひどいとしか言いようがない。球団のやっていることは企業経営としては正しい選択なのかもしれないが、これでは離れていくファンもいるだろう。サブロー自身からトレードの要望が発された等、なんらかの要因があるのかもしれないのでこれ以上ぐちぐちとは言わないが、きょうは寂しい気持ちでいっぱいだ。

僕が初めて千葉ロッテに興味を持った11年ほど前、サブローは駆け出しの外野手としてレギュラーに定着したばかりだった。その年にプロ初本塁打を放ち、そのホームランボールを指輪の代わりにプレゼントして、アイドルの中嶋美智代と結婚した。大学に入って初めてマリンにロッテのゲームを見にいった夜は、セカンドを守っていた。ライトスタンドから、イチローコール(ブルーウェーブ時代の)を模して、みんなで声を合わせて「さぁあぶろぉおー!」と叫んだ。それからほどなくライトにコンバートされ、いつもライトスタンドの僕らの前にはサブローの後姿があった。「つなぎの四番」として、2005年と2010年の日本一の立役者となった。打席に入るときには、他の誰よりもスタンドから声援を受けていた。千葉の青空に、ウグイス嬢の谷保さんの「四番 ライト サブローー↑!」のアナウンスが響く瞬間が好きだった。


もうそのアナウンスを聞くことも叶わない(巨人での登録名は名字の大村)。悲しくてこの事実をすぐに受け入れることができない。今はただ、彼がマリーンズで過ごした17年間への、感謝の気持ちでいっぱい。ありがとう、サブロー!