反抗期。

週末親といつもよりたくさん話をして、改めて気付いたこと。僕にとって親への反抗期はまだ続いている。そしてこれからも、下手すりゃ一生続くのだろうということ。

小さい頃、うちの親が僕に期待していたことは、学区トップの高校に行って、そこから関関同立か神戸大あたりに進学して、公務員になることだった。あからさまに言われることはそれほどなかったけれど、僕はその空気を感じ取っていた。そして、僕はそれに対して反抗した。

最初に言動に表れたのは、高校二年が終わろうとする頃の担任の先生との進路面談だった。僕はそこで、進学せずに高校卒業後すぐに働こうと考えている、と言った。今から考えてもなんと突飛なことを言ったものか。案外この頃が一番尖っていたかもしれない。当時は思いつきで言ってみたのだと自分でも思っていたのだが、今振り返ると、親の思っているレールとは違う道を歩みたいという意識がはじめて言動に表れた瞬間だったのだと思う。

その後、結局大阪から東京を飛び越して関東の片田舎の大学に行く。就職後はいったん大阪に戻ることになったが、また東京に出ていく。安定した企業を捨てて、聞いたこともないような小さな投資会社に行く。完全なる親不孝者である。いつも事前に親に相談することはなく、全て事後報告だった。事前に相談しても反対されるのはわかりきっていたので。もしかしたら、もう少し自分の考えを伝えればよかったのかもしれない。でも、ここまではっきりと自分の考えが整理できたのはここ数年のことで、それまではただ心にモヤモヤした名前のない感情があるだけだったから、何も言わず行動で自分の意思を示すしかなかったのだと今にして思う。そして、その意思が間違いではなかったことを証明することが、今の自分の原動力のひとつだとも思う。悲しい話だが。

僕自身、人並み以上に自由への渇望や、偏見や先入観でものごとを捉えず、常に既存とは違う切り口でものごとを捉えようとする癖があるが、それは昔から自分の中に存在する親への反抗心を発端としていることに最近気付いた。そしていつしかそれらの癖を生かして、社会のなかで僕自身の役割を果たしたいと考えるようになってきた。なんという因果だろうか。

けして親が嫌いなわけではないし、こんな反抗的な僕のことをそれでもこまごまと気遣ってくれることには、本当に感謝している。でも、これからもこれまでと同様に、反抗期はまだまだ続いていくのだと思う。いつかこのことについて親と一緒に、振り返り総括できる日が来ればいいなと思う。