今日が残りの人生最初の日。

雪の日が続いたあとの晴れ間はよいね。新しいキャンバスを目の前に用意されたような気分になる。

須藤元気の新刊「今日が残りの人生最初の日」を読んだ。僕のスピリチュアルな発言はほとんど彼の考え方をベースにしている。これまで彼の文章はまじめなメッセージにおちゃらけた感じやユーモアを混ぜたようなものが多かったのだか、今回の新刊はおちゃらけたノリはほとんどなく、とてもシンプルに、彼の具体的な経験を交えたメッセージが連なっており、随分読みやすくなっている。伝えられているメッセージについては、これまでの著書でも触れられてきたものが多いのだが、同じメッセージにしても別角度から捉え直していることが多く、単なる文章の焼き増しという感じはしない。ちなみに今回の表題「今日が残りの人生の最後の日」というメッセージについても、以前の著書で触れられていたが、今回はあえてなのか、その時の概念説明は一切省かれている。焼き増しだからと無理にメッセージを削るよりも、ひとつの本の内容のバランスを考えて、うまくメッセージをまとめ直していると思う。今回は今までの著書でのエッセンスがうまく詰まっており、永久保存版とも言うべき一冊だと思う。

頭の中にいろいろなエッセンスを詰め込んでおくと、実世界で具体的な経験に面した時に、あっこれはもしかしたらこういうエッセンスとつながっているのかな、という気付きが得られやすい。そういった気付きは、目の前の経験を脳内で類型的にエッセンスにはめ込むというよりは、脳内とは違う別のところからインスピレーションが飛んでくるようなイメージで得られる。たぶん脳内は脳内なんだろうけど、ロジックで考える部分とは別のところで閃いているんだと思う。これこそがシンクロニシティー(偶然の一致)だと僕は思っている。

脳のこととか、いろいろ興味があることがあって、深く勉強してみたい気持ちもあるけれど、知ってしまうと野暮になる気もする。こういうエッセンスは言葉や形を変えてさまざまな表現がされているのだろうけど、たまたま須藤元気の言葉が僕の精神レベルとシンクロニシティーを起こしている、ということなんだと思っている。